foobar2000 FAQ 日本語訳

このFAQはfoobar2000公式サイトのFAQであるfoobar2000 - Frequently Asked Questionsを日本語に訳したものです。

インストールとアップグレード

foobar2000 を既定のプレーヤーにしたいのですが

'Preferences → File types' から関連付けてください。

アップグレードで設定は引き継がれますか?

0.9.x から最新版に(上書き)アップグレードする場合、設定は引き継がれます。アンインストーラは設定を削除しますのでクリーンインストールは行わないでください。

0.8.3 かそれ以前のバージョンと 0.9.x には互換性がありませんので、0.8.3 かそれ以前のバージョンに上書きインストールを行う場合、設定と component は削除されます。インストーラの警告に注意してください。

Windows Vista でも動きますか?

はい。しかし、2006-07-30 以前に公開されていた foobar2000 SDK は Windows Vista で “bad allocation” エラーを引き起こすバグを含んでいますので、2006-07-30 以降に作成された component のみを使用するよう心がけてください(foobar2000 本体と、インストーラに同梱されている component も含みます)。

どうやって追加の component をインスト−ルするのですか

初回インストール時に選択しなかった component をインストールするにはもう一度インストーラを実行してください。設定はそのまま引き継がれます。その他の component のインストール方法を知りたい方はこのまま読み進めてください。

Component DLL は foobar2000 のアプリケーションフォルダ内の components フォルダに置かれるのが一般的です。しかしながら、 foobar2000 は foo_*.dll というスキームで components フォルダ以下[1]を再帰的にスキャンしますので、components フォルダ内にサブフォルダを作り、そこに component DLL を置くことも可能です。また、component に同梱されている追加の DLL は、システム全体にインストールされる場合を除いて、通常 foobar2000 のアプリケーションフォルダに置かれる必要があります。追加 DLL の必要性の有無や、それらのインストール方法等は、その component のドキュメントを参照してください。

訳者注:[1]foobar2000 0.9.5.3 からスキャンされるフォルダがアプリケーションフォルダから「components」フォルダに変更されました。

公式サイト以外からダウンロードした foobar2000 がうまく動きません

常に公式サイト (foobar2000.org) からダウンロードしてください。インストール後に怪しい挙動を示すようでしたら、すぐにそれをアンインストールし、ウィルス/マルウェアのスキャンを行うことを強く推奨します。

見た目が設定済みだったり、3rd party component が同梱されていたりする foobar2000 のインストーラが多数報告されていますが、それらは―正当な理由で―foobar2000 のライセンスに違反するものです。 私たちはそのようなインストーラをどうすることもできませんし、それらを使用して生じた問題に手を差し伸べることもできません。 また、それらの多くが既知のセキュリティーの脆弱性を抱えた古い foobar2000 をインストールするものです。 そのようなインストーラを作成する人々は、使いづらくバグが満載の、見てくれだけがよい UI で新規ユーザーを遠ざけるということから、コミュニティにとっての害悪でしかありません。

foobar2000 の開発に関わっている人間が公式以外のフォーラムやダウンロードサイト、共有サイトにアナウンスを行ったり、ファイルをアップロードしたりすることは決してありません。結果として私たちは、有名なダウンロードサイトにアップロードされた foobar2000 をどうすることもできませんし、それぞれのケースを検証するための労力を割くつもりもありません。もし、開発者によってアップロードされたとされる foobar2000 を見つけた場合、あなたはそのサイトを信用するべきではありません。

トラブルシューティング

問題を報告する前に何をするべき?

ほとんどの技術的問題はサードパーティー製のコンポーネントを削除して設定をリセット(または新規インストール(*))することで解決します。 これを実行する前にfoobar2000ディレクトリをバックアップすることを推奨します。後から設定/コンポーネントを復元できますし、私たちが問題の原因を突き止めることに役立ちます。

(*)訳者注:上書きインストールではない。

再生時に非常に多くのシステムリソース(メモリやCPU)を消費します。

Resamplerのような必要のないDSPを無効にしてください。いくつかのDSPは多くのリソースを必要とします。 crossfaderやgap removerのようなDSPは動作のためにより多くのバッファを必要とします。これらの設定を変更することでメモリ使用量を削減することができます。 また、特定の出力(Kernel Streaming)は特定のシステムで過度にCPUを消費すると報告されています。 Panels UI (foo_ui_panels)のようなサードパーティー製のコンポーネントのいくつかはCPUを消費すると知られています。

あるサードパーティー製のコンポーネントに問題があります…

サードパーティーコンポーネントフォーラムに問題を投稿してください。我々には他人が作成したコンポーネントの責任はありませんので、このFAQはこれ以上役に立ちません。

なぜ MP3 ファイルのシークがとても遅いのですか?

MP3フォーマットは正確なシークをサポートしていませんが、正確なシークはCUEシートを利用した再生などでどうしても要求されます。そのため、MP3のシークではMPEGストリームを総当たりしています。(シークテーブルはRAMに保存されるため二度目のシークは速くなります) 残念ですが、シークはCBRファイル(パディングされるためフレームサイズは一定ではありません)やVBRヘッダ(XingとVBRIヘッダはおおよその情報であり正確なシークには役に立ちません)では最適化されません。

訳者注 : この問題を解決するにはMP3ファイルをMP4コンテナかMatroskaコンテナに格納する。

Album List や Equalizer、Spectrum Visualization を使おうとすると "service not found" というエラーメッセージが表示されます。

おそらく動作に必要な DLL が削除されてしまったせいで foobar2000 の構成が破損しています。foobar2000 のインストーラをもう一度実行してください。

foobar2000 が component DLL を読み込んでくれません…

理由がいくつかあります。エラーメッセージが出ない場合、その component は使用不可にされています―十中八九、foobar2000 SDK のライセンスに違反しているという理由で。そのほかに関しては、以下のエラーメッセージを参照してください。

“Multiple instances of DLL with the same file name found.”

「同名のDLLが複数見つかりました。」

おそらく手作業によるインストールが失敗しています。foobar2000 は(component フォルダ内の異なるサブフォルダ内に)複数の同名 component DLL を見つけましたが、そのうち1つだけが読み込まれています。 余分なコピーを削除してください。

“This component is missing a required dependency, or was made for a different version of foobar2000.”

「この component は依存性が満たされていないか、異なるバージョンの foobar2000 用に作成されたものです」

この component DLL はあなたのシステム内には発見できなかった DLL を必要としています。このエラーは foobar2000 v0.8.x 用の component を 0.9.x で使おうとした場合にも表示されます。

“Wrong version number; this component appears to have been built with a newer version of the foobar2000 SDK. Please download the latest version of foobar2000 in order to use it.”

「バージョンナンバーがおかしいです; この component はより新しいバージョンの foobar2000 SDK を利用して作成されているようです。使用するためには foobar2000 の最新版をダウンロードしてください。」

メッセージの通りです。

“Wrong version number; this component appears to have been build with an outdated version of the foobar2000 SDK. It needs to be updated to a newer SDK version in order to load. Please contact the author of the component to obtain an updated version.”

「バージョンナンバーがおかしいです; この component は、古い foobar2000 SDK を利用して作成されているようです。使用するためには、新しい SDK を利用して作ってくれるよう作者に頼んでください。」

メッセージの通りです。

“This application has failed to start because the application configuration is incorrect. Reinstalling the application may fix this problem.”

「アプリケーションの設定が正しくないため、このアプリケーションを開始できませんでした。アプリケーションをインストールし直すとこの問題は解決される場合があります。」

このエラーメッセージは foobar2000 の設定ファイルに保存されている各 component の設定データに関するものではありません。正確に言えば、このエラーメッセージは foobar2000 が component DLL のロードを試みた際に、Windows が必要な DLL を見つけられなかったことを通知するものです。これが表示されるのは特定のバージョンの Visual C++ ランタイムがインストールされていない場合に多いです。必要な DLL の情報を得るには component のドキュメントを―特にインストール方法のところを―チェックしてください。

タギング

タグを編集するには

1つ以上のトラックを選択し、右クリック>コンテキストメニューから Properties を選択します。様々な追加機能を利用するには1つ以上のフィールドを選択し右クリックしてください。

また、複数のトラックで Properties ダイアログを開くことにより、それらのタグの一括編集が可能です。

Properties ダイアログで次の曲 / 前の曲に行くボタンを表示させることはできますか?

いいえ。複数トラックのタギングは、それらすべてを選択し Properties ダイアログを開いて行ったほうがより効率的です。

foobar2000 が書き込む MP3 タグの種類は?

foobar2000 は、タグがあるファイルでは既存のタグを更新し、タグのないファイルには ID3v1 を—必要であれば ID3v2.4 を—追加します。なお、ID3v2.4 は、タグに書こうとしている情報が ID3v1 タグには納まらない場合に追加されます。

MP3 に(から) ID3v1 や ID3v2 や APEv2 のタグを追加(削除)したいのですが…

コンテキストメニューから 'Tagging → MP3 tag types' を使用してください。そこで表示されるダイアログは設定ダイアログではありません。変更は選択されたファイルにのみ適応されます。

コンテキストメニューに 'Tagging -> MP3 tag types' が見つかりません

選択しているファイルの中に、MP3 以外のファイルが混ざっている可能性があります。この機能は MP3 ファイルだけに利用できます。

なぜ foobar2000 は ID3v1 タグにクエスチョンマークを書き込むのですか?

ID3v1 は ASCII 文字だけを受け付けます。そのほかの文字は書き換え時クエスチョンマークに置き換えられます。

foobar2000 で編集した MP3 タグ (ID3v2) が、アプリケーションXやポータブルプレーヤーYでうまく読みこまれません。

foobar2000 は UTF-8 でエンコードされた ID3v2.4 タグを書き込みます。ID3v2 の標準規格を部分的にしかサポートしない壊れたソフトウェア/ハードウェアとの共存を図るために、“ID3v2 writer compatibility mode” が追加されました('Preferences → Advanced → Tagging → MP3 → ID3v2 writer compatibility mode')。これにより、標準規格でないタグ(ID3v2.3, UTF-16, no unsynchronization, no padding)が書き込まれることになりますが、他所の ID3v2 の実装に存在する既知のバグをできるだけ回避します。

リネーム

タグに基づいてリネームしたい

コンテキストメニューの 'File operations' を使ってください(foobar2000 インストール時、'Optional features → Tools → File operations' を有効にする必要があります)。

ファイル名に使えない文字を $replace() で置き換えられないのはなぜですか

スラッシュ「/」やバックスラッシュ「\」などのファイル名に使用できない文字は、ファイルに由来するメタデータが Titleformatting functions で処理される前に置換されます。これは「File Name Pattern」において、 メタデータに含まれるスラッシュやバックスラッシュがパスの区切り文字として解釈されるのを防ぎつつ、あなた自身が入力したそれらが区切り文字として解釈される事を可能にするために必要な事です。

音楽ファイルの変換

音楽ファイルを異なる形式に変換したい

変換したいトラックを playlist にロードし、コンテキストメニューの「Convert」からサブオプションを選択してください。変換機能を使用するには Converter がインストールされている必要があります(foobar2000 インストール時、'Optional Features → Tools → Converter' を有効にする必要があります)。初回変換時、変換形式に応じたコマンドラインエンコーダの場所の入力が求められます(path が通っているところや foobar2000 のアプリケーションフォルダにエンコーダがない場合)。ほとんどのコマンドラインエンコーダは Rarewares にあります。

Converter が oggenc.exe の場所を聞いてきます。でも、 私が持っているのは Rarewares からダウンロードした oggenc2.exe です。どうすればいいのでしょう?

単に oggenc.exe にリネームし、foobar2000 の Converter に場所を教えてやってください。

Random / Shuffle Playback Order

Playback Order の Shuffle と Random の違いは?

Random mode: 非常に長いプレイリストなのに、一日に何回も同じトラックが再生されるのはなぜですか?

誕生日のパラドックスを見てください。Random モードには同じトラックが続けて再生されることを防ぐ以外の繰り返し再生防止策はありません。Shuffle (tracks)モードを使ってみてください。

Shuffle mode: 定期的に同じ曲順で同じ曲が再生されるのはなぜですか?

Shuffle モード中は並び替えられた内部リストが保持されます。すでに再生されたトラックを手動で選択して再生した場合、前回と同じトラックが同じ曲順で再生されることになります。playlist 内のトラックをランダムに選ぶには、メインメニューの 'Playback → Random' を使ってください。

Shuffle (albums) や Shuffle (directories) ってどう使うの?

これらのモードはトラック単位ではなく、アルバム[1]単位で playlist の並び替えを行い、 各アルバム内のトラックを順番に再生したい場合に向いています。Shuffle (albums) はあなたのファイルがきちんとタギングされている(「%album artist% | %date% | %album%」がアルバムごとに一意な値を返し、さらに同一アルバム内のトラックで違いがない)場合に有用です。あなたのタギング方法で Shuffle (albums) がうまく使えない場合、Shuffle (directories) を使用してみてください。 これは各アルバムが異なるフォルダに保存されている場合における Shuffle (albums) の代替モードです。 なお、アルバムの識別パターンは 'Preferences → Advanced → Playback → Shuffle → Album grouping pattern' から変更できます。

訳注:[]1特定のグループ[2]advasnced sort pattern

その他の質問

title formatting ってどうやって使うの?

foobar2000 の Help メニューから Titleformatting Help を参照してください。

ステータスバーに音量や playlist total time を表示させたい

ステータスバーで右クリックし、適当なオプションを選択してください。

Masstagger が保守されなくなったのはなぜですか?

foobar2000 0.9.5 以降、Mastagger で提供されていた機能のほとんどは別の component や本体に内蔵されている機能によってより簡単でより正確に実現可能です。

Mastagger の機能すべてが別の component で代替可能なわけではありませんので、Masstagger はOptional Componentsからダウンロード可能です。

Autoplaylist Manager が保守されなくなったのはなぜですか?

foobar2000 0.9.5 以降、Album List の枝から autoplaylist が作成できるようになりました。query を用いた autoplaylist を作成したい場合は、「filter」ボックスに query を入力し、「All Music」から autoplaylist を作ってください

ReplayGainとはなんですか?

Hydrogenaudio KnowledgebaseReplaygainの項を参照してください

Playlist コンテキストメニューのコマンドが見つかりません。

'Preferences → Display → Context Menu' に行き、適当な group で右クリックし 'Insert item → Command…' からそのコマンドを追加してください。そこでもコマンドが見つからない場合はそのコマンドを提供する component がインストールされていない可能性があります。

見つからないコマンドがすでにコンテキストメニューツリーに登録されていた場合、それはきっと特定のトラックにのみ利用できる、context-sensitive なものです。例えば、MP3 に関するユーティリティコマンドは、選択されたトラックがすべて MP3 のときにのみ利用できます。

グローバルショートカットに設定したメニューコマンドに効かないものがあります。

コンテキストメニューコマンドは対象となるトラックのリストを必要とします。コンテキストメニューや(グローバルではない)キーボードショートカットからコマンドを実行する際、このリストはコンテキストメニューやキーボードショートカットを使用したプログラムから提供されます。 グローバルキーボードショートカットでは、使用時にトラックのリストを自動的に選択する方法がありませんので(*)、設定時にコンテキストを絞っておく必要があります。 そうするためには、グローバルキーボードショートカット押下時、コマンドが再生中のトラックやアクティブなプレイリスト上で選択されているトラックに対して使用されるよう[context / now playing]や[context / playlist]の枝からコマンドを選択してください。

FPL Playlist の仕様は公開されていますか? なぜ編集可能な XML 形式の Playlist を使わないのですか?

FPL 形式は他のソフトウエアと互換性があることやユーザーが編集可能であることを意図されてはいません。 Media Library や Playlist が膨大な場合、起動/終了のボトルネックは FPL ファイルの読み書きです。したがって、FPL 形式でもっとも重点が置かれているのは、すべての必要なトラック情報(メタデータや最終更新時刻など)を、可能な限り高速で読み書きを行いつつ foobar2000 のセッション間でやりとりする事です。FPL 形式を編集可能にすることは、ある種のユーザーにおいて起動/終了時間の大幅な遅延を引き起こすでしょう。

FPL 形式は foobar2000 のキャッシュ構造と密接な繋がりがあります。したがって、foobar2000 のバージョンアップによる仕様の変更は後方互換性が失われることを意味します。

foobar2000 の設定ファイル(.cfg)の仕様は公開されていますか? なぜ編集可能な XML 形式の設定ファイルを使わないのですか?

設定ファイルの形式は他のソフトウエアと互換性があることやユーザーが編集可能であることを意図されてはいません。それを編集可能にすることは 3rd party component の開発者に設定 UI を提供しない事の言い訳を与えることになります。たくさんの component がより利用しやすいカスタマイズ方法を提供しない事の言い訳として titleformatting を使っているように。

さらに、設定ファイルを人間が読める形式しておくことは、起動/終了時間の遅延、コードの肥大化、既存の設定ファイルとの非互換につながるでしょう。

foobar2000はほかのプレイヤーより音がいいですか?

いいえ。"人々が聞く""音質の違い"はほとんどの場合プラシーボ(偽薬)効果です。(少なくとも現実の音楽では) 生成されるサウンドデータの真の違いはそれのノイズフロア以下(16bitサンプルで下位1、2ビット)です。Foobar2000にはソフトウェアリサンプリングや24ビット出力のような最近のハイエンドサウンドカードにあるものと同様のサウンド処理機能がありますが、現在ではメインストリームにある多くのプレイヤーは同様の処理をしています。


Last-modified: 2016-02-03 (水) 23:00:00